すべては 12,3メートルくらい奥にいるあの子からはじまってる

 

 

 

  

共通テストは まったく準備しなかったものの

思いのほか よくできていた。

 

 

 

 

  

古典にいたっては ほぼ満点だったので

 

国語の出来が出色だった。

 

 

 

 

 

 

懸念のリスニングも ほぼ完ぺきだったから

 

本人の3年弱は 間違いのない 完璧な道だったとおもう。

 

 

 

 

  

 

ぼくとしては 50から100回 リスニングをやれ と言い続けたのに 思ったように取り組んでもらえなかったので、すこし負けた気持ちもある。

 

 

 

 

  

 

 

  

 

 

 

 

  

 

 

  

彼が小5の3月に めいっぱい勉強して 楽しそうに教室の机や床やキャラクターや掲示物をつくってるのをみて

 

この子にあわせて すずのきをつくってきた。

 

 

  

 

 

 

  

いわば 彼がすずのきの基準である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はじめ 通年教材のほーぷ 次学年分を 2週間で終わらせたときには

 

ぼくの中のそれまでの常識が ふっとんだのを覚えてる。

 

 

 

 

  

 

 

 

 

いまなら 

 

「えっ? 6年はかんたんにできちゃうよ。2週間くらい」と

 

4年生や5年生に確信をもって言えるほど

 

10人近くがそのくらいで仕上げてきたから

 

ふしぎな出来事ではないんだけど

 

 

  

 

  

 

 

 

 

 

彼の場合

 

中学でも 同じテンションで勉強し続けた。それが稀有だった。

 

 

 

能力的には 工夫する という特性以外

 

別に天才だと思ったことは 一度もない。

 

 

 

 

何なら 賢い と思ったことも あまりない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

  

 

 

  

  

 

 

結果 学年1位をとり

 

 

 

船橋も  特に1,2月は追い込んで勉強することなく合格した。

 

 

 

 

 

  

 

今となっては 11月12月にかなり社会を詰め込んだ時点で 決まっていた気もする。異常な量を書いてた。

 

 

 

 

 

中3の7,8月に理社からはじまって英数国の全国過去問を解き

 

1,2月は 数学の難しい問題を解いていたからか

 

入試本番 数学は満点だった。

 

 

  

 

 

 

  

年末年始は 高校生をあおるため 高校の英単語を暗記させていたとおもう。

 

 

 

 

 

 

中学は運動部の部長で

高校でも たくさん練習がある運動部に入った。

 

 

 

 

  

 

 

  

自主練だからって 日曜日に勉強させていたら 昼に顧問から電話がかかってきて、午後から参加させられてたくらい 運動部だった。

 

 

  

 

 

  

 

 

  

船橋の子たちには 勉強をさせたほうが 国益にかなうんじゃないか と疑問におもったおぼえがある。

 

 

 

  

 

 

  

 

  

 

  

 

  

そんな彼も

高校ではなかなかいうことをきかなかった。

 

 

 

 

 

 

定期的に怒ったりプレッシャーをかけてるけど

 

回数的には 高校に上がってからの方が多いとおもう。

 

 

 

 

 

 

 

彼とむすめが すずのきの中では ダントツ

強いプレッシャーをかけられて育ってる。

 

 

 

 

 

要求水準は異常だとおもう。さらっと言って だいたい応えるから、あまり目立たないだろうけど…。

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

船橋ではできる方らしいんだけど

 

結局のとこ ただの努力型だから

 

 

  

 

ぼくは 倍量努力させたかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

けど

 

 

高校生なので あんまり言うことは聞いてくれなかった。

 

 

 

 

 

高校生活は 実に楽しそうだった。

(週の大半は もちろんすずのきにいるけどね)

 

 

 

 

 

なんなら こないだ

3年の文化祭期間は外装係のしごとで 10日間くらいかかりっきりだったんじゃないかな。

 

 

ぼくは協調性のない人間だから、すごく不思議に感じたもんだ。

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

  

 

 

  

 

 

 

 

 

 

そんな彼に   最近

 

  

 

「あした朝 何時がいいんだよ?」

 

ってきくと

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

「7時がいいです」

 

 

 

  

 

という。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

  

 

 

 

  

  

 

 

 

 

  

 

 

「えー   まじムリなんだけど。 そんな  おまえのためにがんばれね-よ」

 

 

 

 

 

 

「じゃ 7時な」

 

 

 

  

 

 

 

 

 

  

 

と 言って

 

  

 

  

 

  

6時半前に来て

 

 

 

6:45くらいから 彼は勉強している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

  

 

 

 

 

 

  

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

正直 ぼくのめからみていると

 

去年 東大理科1類に現役合格した子よりも

高校での勉強量はおとる。

 

 

 

 

 

  

 

ぼくの感覚的には 3年間で半分くらい。

 

 

 

 

 

 

  

 

でも 東大生は 「ぼくはかなり量をやったほうだと思うんですけど」って 受かった後に言ってたから

 

 

  

 

 

  

大学受験って そんなには勉強量は要らないのかもしれない…そこんとこはぼくには正直 わからない。

 

 

  

 

 

  

 

  

  

 

こればっかりは 結果が出てみないとわからない。

 

 

 

  

 

  

 

 

  

 

 

 

 

 

  

 

ただ 言えるのは

 

 

 

 

  

 

  

 

ぼくにとって

 

 

  

 

  

 

 

 

彼の合否でぼくの人生はまったくかわらないけど

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すずのきの後にも先にも これほど大切な受験は無いっていいきれるくらい

 

 

 

むすめやむすこの受験よりも 大切だ っていいきれるくらい

 

 

 

 

 

 

 

 

大切な受験。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぼくは何もしていないし 何かする気もまったくないんだけどね。

 

 

 

 

 

  

 

  

 

 

  

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの子の勉強している姿が見られなくなるのは

 

 

すごくすごく残念だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなセンチメンタルな気持ちで 最近は仕事をしてる…かもしれないし、まったく気にせず仕事してるかもしれない。

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

ちなみに

 

 

 

  

 

 

  

ちなみにだけど

 

 

彼を学力ではるかにうわまわりそうな生徒は すずのきに何人もいる。

 

 

 

 

たくさん いる。

 

たとえば

昨日 小6の算数が終わりそうな小4のための理社テキストが届いた。

 

 

自分で注文しといて何なんだけど

 

開いてみたら難しすぎた。

 

 

 

本人が理社の勉強もしたいって言うから 用意したんだけど

 

小4で

応用自在を読みながら 自分であのテキストを勉強させるのって 本当に現実的なのかな?っていうくらい ハードルが高め。

ぼくは受験をするつもりがなく勉強内容を設計してる。

 

 

 

小3にも小5にも小6にも小2にも年長さんにも中1にも中2にも中3にも そういう子たちがひかえてる。

 

 

 

 

 

 

 

  

 

ちょっと 言い過ぎかな。

 

中学生は期待すると異次元のプレッシャーをかけちゃうから 期待しないでおこう

 

 

 

 

 

 

 

 

楽しみは尽きないし

 

 

ベストを更新し続ける必要がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いい塾にしたいとおもう。