走り続ける男

 

 

 

 

 

 

昨日も すずのきに来て、緑の机で勉強していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう中1から通ってくれている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨日

 

一緒に走ってくれてありがとう。助かった。

 

とだけ

一方的に 超小声で ボソっとぼそついといた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼がどんな気持ちで毎晩送ってくるのかは聞かないから知らないけど

 

 

 

 

 

 

ぼくは 狂気の沙汰だとおもってる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

寿頭乃鬼 には いろいろとビックリ人間がいるけど

 

 

 

 

トップクラスで意味がわからない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨日 勉強していた姿は

 

3年前 受験期にスティックパンをかじりながら背中をすこし丸めて勉強している姿そのものだったりする。

 

 

 

彼が中2のとき すずのき全体でたった5人だけ 期末テストの成績があがらなかった子たちがいて、その子たちみんながんばりやで でもミスにたいして寛容で 点が上がらなかった。

思わずファミマでアイスを買ってきて、「おまえたちはいとう組。次のテスト 必ず何とかするから」と話したのをおぼえてる。

 

 

 

ぼくは何ともせず自分たちで勉強していったし、この人に関しては その後定期考査の積み重ねで

明治の総合数理学部先端メディアサイエンスという 興味のある分野に進むから 自分で正解までもっていく人間は強いな-とおもう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この人がいなきゃ ぼくはここまでがんばれなかった

 

 

 

 

 

そんな人間のひとり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジリ貧の日本なんだから

 

変わってるくらいがちょうどいいんだよ

 

 

 

 

そんなふうにも思ってるぼくではあるんだけど

 

 

 

 

 

 

それにしても いざ すごい人間を目の当たりにしてると うわーすげー  とおもう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

太めの背骨がついてるんだろうね  彼らには。

 

で それをしっかりと使えるんだろうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だから 独立歩行が可能なんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日も一歩

明日も一歩

 

 

 

 

そんな一歩をふみ続けてるんだろうとおもう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見たことのない景色を見続けてくれるといい。

 

 

 

お互いに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まだ5時前 どうせみんな起きやしない。

 

オムレツにチーズでもいれてたべよっと

食べもののことばかり頭にうかぶ