いたみ

 

 

 

 

 

捜査一課の刑事さんのことではないよ

 

 

 

 

心のいたみについてでもない

 

 

 

 

 

 

ぼくの父親が弱い

歯の痛みでもない

 

 

 

 

 

 

 

耳のいたみ

 

 

 

 

 

 

 

去年のいつだったか

 

 

講習期間だったんだよね

 

 

 

 

 

なんだか 夕方くらいから

 

片耳が聞こえなくなってさ。

 

 

おかしーなー

とは思ったんだけどね。 

 

 

でも 教室をあけるわけにはいかないじゃない

 

 

 

 

 

大切な生徒たちが

 

集中を損ねたら

 

みんなが困る。

 

 

 

 

 

 

 

その日は 

 

 

夜 ふつうに帰ったのよ。

 

 

 

 

 

そこからだったよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝まで一睡もせずに激痛にうめいたのは。

 

 

2019年史に残る

大きな試練だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日が 木曜日でさ

 

 

あいてる病院がすくなくて

 

 

 

教室は横内先生とスター講師陣におまかせして

 

ぼくは

 

市川の病院に朝一番 受付の1時間前にならんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一番乗りだったから

 

 

はやくにみてもらえたんだけど

 

 

そこから

鼓膜を切る切らないで

 

大騒ぎしてね。

 

 

   

 

 

っていうのも

 

 

 

耳の中をみてもらうだけでも

 

 

めっちゃくちゃ痛かったんだよ。

 

 

 

 

 

インフルの検査してるときみたいな痛み。

 

 

 

脳の近くだから響いてんだよ あれ きっと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぼくなんて

 

耳の中 みてもらってるだけで痛いアカチャン耳なんだから

 

 

 

切開なんて 冗談じゃないじゃない?

 

 

 

 

いくら ゴッドハンドに

 

「中耳炎ですけど、これは抗生剤じゃおさまらないでしょうね」

 

「膿でパンパンだよ」

 

 

 

 

って 言われてもさ

 

 

 

 

 

そうでなくても

 

骨折やら脱臼やらより

 

はるかに痛いのに

 

 

 

耳の中に 光を集めるやつなのかな?

 

金属が入って

 

さらに痛いから

 

 

 

 

 

これは1000%無理デス

って思って

 

 

 

 

 

 

 

 

 

必死に言ったんだよ

 

 

 

「先生..」

 

「2・3日...」

 

「様子をみさせてください」

 

 

 

 

 

しかも 何回か言った。

 

 

 

 

 

診察台でボロボロ涙を流しながらね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まー

 

 

 

結局 切ったんだけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぼくにとって あの診察台はトラウマに近い

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

中耳炎の原因はね

 

 

 

  

 

 

鼻をすすってたことなんだって

 

 

 

  

 

  

 

 

  

 

  

 

 

鼻をかもうね

 

 

 

なんなら

 

少しの体調不良も許さないように過ごそうね

 

 

 

 

 

 

ってお話しでした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まる