軌跡

 

 

 

7月から

 

モンスター級の成長を遂げた生徒がいる。

 

 

 

 

 

すずのき数十名で

毎日 1番 ぼくの近くに座り

1番 ぼくが放っといてる生徒。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本人とご家庭は

この半年の間に おそろしい程の試行錯誤を繰り返したに違いない。

 

 

 

ふだん 半径2メートル内に毎日いるけれど

 

本当にぼくは 構っていない。

 

 

 

 

 

 

ただただ 無言で そばに座らせてるだけ。

 

 

ごくごくたまに声をかけるけれど

 

 

勉強のほぼすべてのバランスを

彼自身がとっている。

 

 

 

 

 

今日 その男が人生はじめての舞台に立つ。

 

 

あと1時間半もすれば電車に乗るだろうから

 

本人もそろそろ起きる時間だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

この半年の軌跡をみるに

 

今日は通過点にすぎない

 

ここで勢力が弱まることは

 

およそ考えられない。

 

願わくば しっかり緊張して

 

しっかり集中して がんがん解ける問題を見つけて解いて

 

あやしい問題を飛ばして 計算は2度解いて

 

記述を埋めて

 

1科目づつ気持ちを次に向けて

 

最後の1科目まで どきどきしながら楽しんでほしい。

 

 

 

それが 夕方からの勉強の弾みになるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あいつはすごいよね。

とんでもなくがんばってるよね。

 

 

 

 

 

 

 

これが伊東と横内 ふたりの共通見解だ。

 

 

 

 

ペンがおそろしく速くなった。

 

 

 

これがぼくの強く強く思ってることの1つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新しい経験を1つしておいで。

 

 

 

新しい気持ちを1つ見つけておいで。

 

 

 

 

 

 

 

できない問題 伸びしろも ついでに見つけられたら見つけておいで。

 

 

 

 

 

今日のひとつひとつの気持ちを覚えながらすごしておいで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

またあとでな