この人もまた 妹が通ってくれてたんだよね。
あとで わかるんだけど
中1のはじめのときは 上位も上位だったらしい。
1桁って言ってた。
で 中学のときは 駅前の集団塾
東京の私立高校へ。
中学のときは 文化部で
この人のおもしろいところのひとつなんだけど
高校のときは なんと陸上部。
3年まで続けてたんだけど
最後は 短距離のリレーメンバーにも入ってたらしい。
らしい っていうのは 基本的に ぼくは部活やら友達やらの話は 一切高校生から聞かないようにしてる。
聞いたら とてもとても 踏み込めない。
彼らが ぼくに期待してくれているのは
土足で踏み込んで 勉強側に引っ張ること。
ぼくは 親ではないし 友達でもない。
躊躇せずに 勉強させる仕組みとして 機能すべきだ。
でないと 無茶はできないし
普通とは ちがう高校生活なんて おくれるわけもない。
300人とか 500人とかで 1桁
しかも ほぼほぼ すずのきの子たちは 忙しい部活に入る。
たぶん すずのきの拘束からのがれたくて…
無茶させなきゃ ぜんぜん 1%とか2%とか 部活に時間と体力を持ってかれながら入れるわけがない。
あれ?
また ちがう話になってきてる
看護 看護
そう
模試が全然で
指定校推薦も 魅力的な看護学科は無かった。
だから 公募にすすんだんだよね。
公立大学の公募
むずかったー
受かるなら 公募。この人には一般受験は乗り越えられない! って思いながらの公募受験だったから
そうとう 力を入れてってね。
最後の夏から秋にかけて なんか
ほんと よくがんばったもんだよ。
でも だめだった。
本人には言わなかったけど、ぼくの中で 専門もちらついた。
看護学部っていうのは 結構な人気学部でさ
首都圏の大学は倍率が高いんだよ
だから ほんとわかんなくてね
で 12月に公募の結果が出て
そこから ほんと がんばった。
朝から晩まですずのきにいて
ほんと淡々と 共通テストに向かってった。
でもね
共通テスト前日に 初めて見るくらいうろたえてて
ぼくは その姿をみて 一般受験ってほんとこわいなー なんて思ったんだけど
共通テスト自体はうまくいかなかったらしい。
点数はきいていないけど
共通テストの次の日の顔が そう言ってた。
ただ この人のほんとすごいところは
波がありそうで
ほとんど
ない
独特なリズムなんだよね
別に すんごい安定してる ってわけでもないんだけど
最終的に 受けたところを全部 仕留めてきた。
最後 順天堂の結果は聞いてないけど
ペーパーテストは突破してたし。
模試の偏差値を 大きく上回る結果をたたき出してった。
模試は ほんと 目安のひとつでしかないよね。
大学受験は傾向にあわせられるか 本番でどういう力を発揮していくか
そこが大切。
毎日 毎日 通って
集団塾出身だから とまどうことばかりだったろうに
ぼくに わーわー 言われながら
みんなそうだけど 地獄の英単語テストで追いつめられながら
面接練習も ソファの方の部屋で20時間はしたとおもう。
淡々と
よく完走したよね。
成功体験として のこるんじゃないかと ぼくなんかは感じるけど
本人は どう思ってるんだろうね。
そんなことどうでもいいから
いそがしくもたのしい 大学生活をおくってくれるといい。
すずのき1期生の 看護学部生は
この春から一人暮らしで東京の病院に勤めはじめた。
通りかかるたびに立ち話につきあってくれてたんだけど
大学生のときは とにかくいそがしそうで
でも
いつも楽しそうにわらってた。
きっと あっという間の4年間になる。
その先は
かっこいい かっこいい 看護師さんの世界
かっこいいんだよね
ぼくは すずのき卒業生に まったくかなわない