聞かなきゃよかった…

 

 

やっぱりね

 

高校生の話なんて聞かなきゃよかったよ。

 

 

 

 

 

  

 

 

 

聞いてもいいことなんかないんだよ

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

  

 

 

 

8時すぎに 高1がやってきた。

 

 

 

  

もう先週 入学式の次の日から部活に参加していた人。

 

 

 

  

 

 

 

 

 

先週の木曜日に入学式。

 

 

はじまったばかり 

 

体調管理で様子も見たいだろうし

 

久々の運動漬けで疲労困憊だろうし

 

 

 

 

それなのに 

 

すずのき高等部の先輩たちみたいに

 

 

部活後 20時すぎてやってきた。

 

 

 

 

  

 

 

「わかってるねー」

 

 

 

 

 

 

「正直 びっくりしたわ」

 

 

  

 

 

  

と声をかけた。

 

 

うれしかった。

 

 

 

  

 

 

  

 

 

  

 

 

ここでとめとけばよかったんだよ。

 

 

  

 

 

  

 

20時半くらいに 声をかけた。

 

 

 

  

 

 

いとう

「前に週5回 練習って言ってたけど 何曜やすみっぽいの?」

 

 

 

 

 

  

 

高1

「週6でした」

 

 

 

「木曜日がやすみでした」

 

 

  

 

  

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

いとう

「........ソッカ.....」

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

いとう

「何時に終わったの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高1

「7時間で。16時から練習で19時に終わりました。そこから片づけて....」

 

 

 

 

 

  

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

イトウ

「........ソッカ.....」

 

 

  

 

 

 

「やっぱり高校生の話は聞くもんじゃないね」

 

 

 

 

 

 

 

「やれるだけやってみなね」

 

 

  

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とんでもないよね

 

 

なにも言葉が出てこない

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

  

  

 

  

 

ぼくなら 立ってるだけでムリだわ

 

 

 

 

その人たちに 

 

「もっと」

「もっと」

 

 

 

と言うのが ぼくの役目。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

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