不合格

 

 

 

かける言葉をいつも探してる。

 

 

 

 

 

たぶん ぼくは30年近くさがしてる。

 

 

 

 

  

 

  

 

人生のどこをさがしても 

 

 

 

ぼくにはまだ見つけられていない。

 

 

 

 

 

 

  

 

さがしてもさがしてもさがしてもさがしても

 

 

 

どこにも 見つけられないんだ

 

 

 

 

 

 

 

 

たぶん

 

 

ぼくはどれほど合格しても

 

 

 

どれほど 何かを乗り越えても

 

 

合格できなかった って事実をずっと抱えているんだとおもう。

 

 

 

 

 

  

 

 

だから

 

 

ぼくの生徒たちが

 

 

 

不合格になったとき

 

 

 

  

 

ぼくには かける言葉がみつからない。

 

 

 

 

 

一緒にさがしてあげることもできない。

 

 

 

 

 

 

心がバラバラになっているのがわかるけど

 

 

 

 

 

かき集めてあげることもできない。

 

 

 

 

 

 

 

あやまることもできない。

 

 

 

だって それぞれのベストは尽くしたから。

 

 

 

 

 

 

不合格は重い。

 

 

 

 

 

次の一歩は 無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

不思議なもので それでもまだすずのきで一緒に走っている人たちもいる。

 

 

  

 

  

 

  

 

ふだん 口に出すことはないけど

 

 

ぼくは彼らのためだったら何でもできる。

 

 

 

 

  

 

  

 

 

 

不合格は おもいんだ。

 

 

ぼくには それが通過点だなんて  決して言えない。

 

 

 

 

 

  

 

ぼくは通過してないから。

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

進むなら

一緒に担いでいくよ

 

 

引きづってくなら

手伝うよ

 

 

 

 

そのくらいしか出てこない。

 

 

 

 

 

 

 

 

  

  

 

 

 

 

 

 

ぼくは 塾講師の職に就いてるわりに

あまりにも不合格に弱いのかもしれない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

絶対に 合格したい

 

いつも そう思ってる。